気候変動適応まちづくりに向けた暑熱適応策の実証実験報告

期間：2023年8月1日(火)～9月20日(水)
場所：錦二丁目地区内3ヶ所
主催：N2/Lab（錦二丁目エリアプラットフォーム）
企画：東京大学大学院工学系研究科都市計画研究室
製品提供：株式会社風憩セコロ／BXテンパル株式会社

気候変動に伴う気温上昇の影響は顕在化しており、名古屋でも今夏の屋外環境の高温化は顕著でした。そこでN2/Labは将来的な気候変動に適応するまちづくりに向けて、錦二丁目内の公共空間に暑熱適応策の製品を設置する実証実験を実施しました。

実験においては東京大学都市計画研究室と協働し、適応策の製品提供は「暑熱適応のまちづくり研究会（涼まち研）」のメンバーである株式会社風憩セコロ様とBXテンパル株式会社様に依頼しました。

東京大学都市計画研究室：https://up.t.u-tokyo.ac.jp/ja/up_ja
暑熱適応のまちづくり研究会（涼まち研）：https://www.ceis.or.jp/suzumachi/index.html

管理組合様のご協力の下、七番広場にストリートシェード（屋根&ミスト付きベンチ）を設置しました。日中はミストシャワーを噴霧させ、暑い中に広場を行き交う方々に一時の涼しさを提供しました。

実験期間中の8月8日、適応策の導入有無による温熱環境の差を実測調査しました。サーモグラフィーカメラによる表面温度の測定では、日向と日陰で約8～13℃の差があることが確認できました。

豊島ビル様のご協力の下、錦通の歩道沿いにストリートシェード（屋根付きベンチ）を設置しました。オフィス街を行き交う方々、特に信号を待っている方々に日陰で休める空間を用意しました。

実験期間中の8月8日、適応策の導入有無による温熱環境の差を実測調査しました。サーモグラフィーカメラによる表面温度の測定では、日向と日陰で約7～10℃の差があることが確認できました。

常瑞寺様のご協力の下、境内にパルセイル（独立型オーニング）を設置しました。平日昼時にキッチンカーが営業する際には日陰部分に車を停めることで連携し、購入者に日陰の空間を提供しました。

実験期間中の8月25日、適応策の導入有無による温熱環境の差を実測調査しました。サーモグラフィーカメラによる表面温度の測定では、日向と日陰で最大約20℃の差があることが確認できました。

実証実験にご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました！
なお、今回ご提供いただいた製品の詳細はこちらです。